腰痛
腰痛
分離症・すべり症が痛みの原因?
- 脊椎分離症は椎弓の不連続性を示しています。
しばしば偶然にX線検査の折に発見されますが臨床的な意義がないです。
- 分離・すべり症は腰痛5番が全体の70%、腰椎4番が25%。
その他4%はそれ以上のレベルで起きると報告されています。
主な症状は腰痛だと学びました。また仙腸(骨盤)部に放散したり大腿部にも放散することがあるとされていますが、脊椎分離症・すべり症が痛みの原因ではないことがわかりました。
腰痛を訴えて来院されるとレントゲンを撮影し、
偶然にこのような骨折が見つかると、
画像から腰痛の原因ですと説明されます。
しかしながら健康な方にも見られますので、痛みの原因は違うところにあります。
- この方は治療により痛みが来院当初10⇒2に軽減していた時に、
来院する前に予約していたために治療4回目以降に撮影したMRI画像です。
分離・すべり症は元の場所に移動しておりませんが痛みは軽減しております。
- 手術を勧められたようですが、手術はせず通常通りに仕事をしています。
画像では痛みやしびれは写りません。
- もし分離症・すべり症が原因で痛みを引き起こしているのなら常に痛いはずです。
痛みが強い日と痛みを感じない日があり矛盾が生じさせるパターンがあります。
痛みを感じない日はすべり症が元の位置に戻っていると思いますか?
☆背骨や骨盤の配列異常では説明不可能
健康診断群(203名)・急性腰痛群(207名)・慢性腰痛群(200名)で調査。
健康診断群(203名) | 急性腰痛群(207名) | 慢性腰痛群(200名) | |
脊椎分離症の割合 | 9.1%(203名中) | 4.3%(207名中) | 7.0%(200名中) |
脊椎すべり症の割合 | 4.3%(203名中) | 2.9%(207名中) | 4.0%(200名中) |
潜在性二分脊椎の割合 | 16.3%(203名中) | 14.0%(207名中) | 7.5%(200名中) |
腰仙移行椎の割合 | 15.9%(203名中) | 11.6%(207名中) | 14.0%(200名中) |
変形性脊椎症の割合 | 27.8%(203名中) | 24.2%(207名中) | 36.5%(200名中) |
Blogs SJ , et al : Clin Orthop , 1992
このようなデータがあるのに、なぜそれらを活かしていなのか
未だに分離症が腰痛の原因ですと判定を下しています。
困ったものです。
科学的検査器具を使いながら未知への最新医学を模索するのも大事ですが、
科学的に検証して効果がなければ過ちに終止符を打っていくことの方が大切です。
3群間の調査では大きな差はない。
むしろ健康診断群の方が発見割合が高い。
画像では痛みが写らないことに早く気づいて欲しい。
「痛みという目には見えないものについて、整形外科医は人体の構造から勉強をはじめました。その結果、構造と痛みがリンクできていないので、あてどもなく迷路に迷い込んだかのようです。」
トリガーポイントブロックで腰痛は治る!著 加茂淳 より抜載
整形医が痛みの原因を骨の異常に求める骨屋さんばかりになるのもうなずける。
カイロプラクターも骨屋が多い私もそうだった。
画像では痛みは写らない! 分離・すべり症・ヘルニア
- 30代男性が腰痛・骨盤部に痛みを訴えてきました。
寝ていても座っていても常に痛みがある。
- もともと腰痛で4年前に分離症と診断。今回再発し、今度はすべり症と診断されたようです。第5腰椎が6.5ミリ前方にすべりが指摘されたようです。しかし手術の適応まではいかないようでした。
- (左)T2 MRI (右) T1 MRI
- 自分が納得する診断が知りたいがために12か所以上の医療機関を回ったようです。このまますべり症が進行すればヘルニアになるということであった。レントゲン、MRI、ブロック注射、鎮痛薬、血液検査、神経内科、泌尿器科などを処方したが変化がない。
- また行く先々で様々なアドバイスの指示があり、頭を悩ませていたようです。
・ 安静にしていなさい ・ 運動は控えるように
・ 腰を曲げないように ・ 姿勢は正しく
・ 荷物は持たないように ・ 足を組まない
・ 腰を反らさない ・ 筋トレしなさい
・ 腹筋・背筋を鍛えなさい ・ 運動不足
・ ゆっくり起き上がりなさい ・ 筋肉が少ない
- アドバイスを守ると一日中何をやって過ごしていたら良いのか困っていた。悩むと痛みが強く感じる。アドバイス通りしていたが一向に変化がなく不安や心配などが起こり、挙句の果てにうつ病ではないのかと指摘されたようです。
- 構造学的異常が痛みの原因ではなく、痛みの原因は他にあるのではないかと私は伝え、通常通りの治療に加えいくつかのアドバイスを伝えることにし5回来院。次の来院は任意にすることにした。
- 20日経過したころ新しい仕事を見つけたと連絡を頂いた。痛みは1~2割程度残るが、現在仕事で覚えることが多く痛みどころではないようでる。自分なりに色々と見直したようである。
- 5回来院ですべり症が後ろに戻ったと思いますか?
☆画像検査は役に立たない
672件の体系的レビューでは、画像所見と腰痛との間に関連性は認められない。
(Boss N & Lander PH, Eur Spine J,1996)
- 画像所見だけをみても腰痛があるのか、ないのかわからない。
痛みは画像では写らない。
私が画像検査を受ける時に質問したいことがある。
「何を見つけようとしているのですか?」
「レントゲン検査することでそれが見つかる可能性はどれくらいですか?」
「見つかれば、それを治療できるのですか?」
腰椎不安定症 10代 女性 学生
(症状)
・ 2年前より、たびたび腰が痛くなってきた。
・ 最近は立っていると痛む。
・ 階段の上り下りで痛みが増してくる。
・ 腰を曲げると痛み。
・ 咳きをすると痛み。
・ L4/L5 不安定椎症(後方開大)
・ L5/S 左側ヘルニアと医療機関で診断されたようだ。
・ 湿布・ブロック注射・痛み止めを処方される。
・ このままだと手術をすることになる。
(経過・観察)
・ 前屈・後屈で腰が痛む
・ 仰向けで腰を浮かせると痛む。
・ 仰向けで両膝を曲げて左右に捻ると痛む。
・ 初回反応ある筋肉に対して調整する。
・ 痛みは4回目で生活には支障がなくなる。
・ しばらく来院されて体質改善に望む。
(一言:骨の構造異常から痛みを探そうとするとつじつまが合わないことが出てくる。
痛みの原因は骨・椎間板ではなく他にありそうだ。
数回の治療で腰椎の安定性が戻り・ヘルニアが自然退縮しているようには思えない。)
生理前の腰痛 30代 女性 会社員?
(症状)
・ 突然、今日になって腰が痛くなってきたと連絡が入った。
・ 生理前になると、急に腰が痛くなる。
・ いつもは薬で痛みを抑えているが、今日はいつもよりきつい。
・ じっとしていても痛む。
・ 痛いので首・肩も張る。
(経過・観察)
・ 後ろに反ると腰が痛む
・ 前にかがむ方が軽減する。
・ 手足が冷たく、腹筋に力が入り過ぎている。
・ 初回反応ある筋肉に対して調整する。
・ 背中の筋肉にほどよい柔軟性が出てきた。内臓の働きが活発化してくる。
お腹はグルグルと音が鳴り出してきた。
・ 痛みは3割残る。翌日に来院してもらい治療する。
・ 痛みは気にならないようである。
・ 腰痛以外にも症状があるようなので、しばらく来院されて体質改善に望む。
(一言:この方は上記症状以外に便秘傾向で悩んでいる。腰痛といってもいろいろな症状、
と絡みあっていますので関連性について、ひとつひとつヒモを解いて行く必要がある。)
腰部ヘルニアと左太ももの痛み 60代 男性 役員
(症状)
・ 3ヶ月前より左ふとももに突っ張る痛みが出はじめた、
足を伸ばしたり、寝返りを打ったり、起き上がると痛みが出る。
・ 前屈すると腰・左足が痛む。
・ 腰痛歴20年で、15年前にヘルニアを診断された。
その間、ぎっくり腰を何度も経験した。
・ 今までは、痛み止めの薬や消炎剤を使用してきた。
(経過・治療)
・ 初回、前屈検査と寝返り検査で左ふともも検査で左太ももと腰に痛みが出現される。
腰部・骨盤・股関節や周辺の筋肉に多く問題がみられたため、そこを中心に治療する。
・ 3回目で左太ももの痛みは消失し、現在は腰痛のみとなり治療継続中。
(一言: 古く長期間に及んだ部位は回復するには回数がかかります。
逆に、症状の期間が短いほど回復は早いです。早めに来院し、長期の症状の場合は、
諦めずに根気よく通うことが大切です。)
腰痛と左ふともものうずく痛み 40代 男性 会社員
(症状)
・ 2週間前より腰痛が悪化。左ふともも外側にまで痛みが出てきた。
・ 仕事は重労働のため、腰痛コルセットをしないと仕事ができない。
・ 20年前から腰痛を患い、その期間にぎっくり腰を何度も経験し、リンパマッサージを受けてきた。
・ 腰痛コルセットは仕事中は常に装着している。
(経過・治療)
・ 初回来院時、腰に手を当てながら足を引きずって来院。体を左に倒すと、左足にうずくような
痛みが出る。治療は問題ある腰部・骨盤・股関節と周辺の筋肉にアプローチ。治療後は、
少し左に倒せるようになり痛みも3割軽減。
・ 2回目の治療後、左に倒せるようになり、痛みは半減。仕事でも疲れなくなった。
・ 3回目の治療後、左足の痛みは消失。腰痛は少し残る程度に改善。
・ その後、症状は再発なく、腰痛コルセットを使わずに仕事ができるように回復する。
・ 運動不足も気になっているため腰痛体操も取り入れて行きたい。
腰痛と左踵の痛み 30代 男性 会社員
(症状)
・ 10年前より慢性の腰痛を患ってきたが、1ヶ月前から腰痛が強くなってくる。
・ 疲れてくると左踵に痛みを感じるようになる。
・ 仕事でたっている時、パソコンに向かっている時に腰痛が増す。
(経過・治療)
・ 初回、腰部・お尻の筋肉に柔軟性がない。
腰に痛みがあるため両足をしばらく上げることができない。
・ 左ハムストリング筋(ふともも裏)の筋力が低下している。
・ 神経と感覚には問題なし。問題のある部位にアプローチするが、
症状の変化はみられなかった。
・ 3回目治療後、痛みの軽減が自覚される。筋力は正常に働き、
筋肉の柔軟性も回復し、踵の痛みも消失。
・ 4回目、痛みは2割程度になり、仕事に支障がないまでになる。
・ その後も、治療を継続中。
(一言: 治療により体のバランスが改善してくると重心が安定してくるため、
踵を治療しなくても、その症状が、改善される場合があります。
症状がすぐに改善されないからと1~2回で治療を諦める方が
いらっしゃいますが、長い期間患った症状は回復するまでには時間がかかる
場合がありますので、是非根気よくご来院ください。)
慢性腰痛 40代 男性 役員?
(症状)
・ 10年前から慢性の腰痛に悩まされ、緩解と増悪を繰り返し ながらきた。
・ 座っているときや運転中に痛みが増加する。
・ 疲れてくるとまっすぐ歩けなくなることがある。
・ 辛いときは朝起き上がれない。
(経過・治療)
・ 初回、治療が受け入れられないほど体が緊張して硬くなっている。
そのため、体を後ろに反らすことができない。
問題のある関節・筋肉にアプローチするが痛みの軽減まではいかない。
・ 2回目治療前、前回の治療後、足が2日間ポカポカして
いたと聞く。膝が曲がりやすくなっている。
・ 3回目治療後、体の緊張もゆるみ、腰の筋肉も柔軟性が出てきた。
・ 体をスムーズに後ろに反らすことができるまでになる。
痛みは半減。体がポカポカし汗が出ているようだと言われる。
・ その後も治療継続中。
(一言:治療をすることで神経の働きが安定し、働きが過剰であれば抑制的に、
足りないようであれば今までより多く働き安定してきます。この方の場合は、
代謝が活発になるように働きました。)
生理後の腰痛 30代 女性 派遣?
(症状)
・ 以前より生理前後に痛みがあったが薬で症状を抑えていた。
・ 今回、痛みがひどくなり、じっとしていられない状態に。
・ 運転も辛い状態。
・ 生理不順は慢性的にある。
(経過・治療)
・ 初回、座っているのも辛く、問診もじっくりできない状態。痛くて体を反らす
ことができない。両足が冷たい。
・ 治療後、一度たちあがってもらい後ろに反ってもらうと、痛みは消失。
・ 2回目治療後、症状は再発されていないので治療を終了。
(一言:生理前後は靭帯をゆるめるリラキシンというホルモンが過剰に分泌されます。
そのため、体重を支えている骨盤の安定性が悪くなり、腰痛を起こすことが多いです。
治療は内臓の働き・ホルモン分泌をコントロールする神経には働きかけるものになります。
治療を複数回受けることにより生理不順も改善することも可能である。)
右腰の痛み 40代 女性 看護士?
(症状)
・ 3週間前から次第に右腰が痛み出してくる。
・ 事務姿勢で仕事をしたあとに痛みが増加する。
・ 3年前より腰痛を患っていたが、スポーツジムで腰痛体操をしながら改善してきた。
(経過・治療)
・ 初回、体を前屈させたり、うつ伏せで両膝を曲げると、痛みが増加する。背骨と骨盤を
を治療し、さらに股関節と恥骨を細かく検査し気になる部分を治療。
・ 初回・2回目は、治療後、あまり変化はみられない。
・ 3回目治療後、痛みが3割軽減。前屈をスムーズにできるようになる。
・ 5回目治療後、痛みは1割以下なり、仕事にも支障なくなったため、治療を終了。
朝から左腰が痛む 30代 女性 受付?
(症状)
今朝から急に左腰が痛くてじっとしていられない。
痛みのための運転も長くできない。
(経過・治療)
痛みのため腰部のあらゆる方向に運動の制限がみられた。
特に座って左腰をそらすと痛みの増加がみられた。
腰部 骨盤 股関節に反応がみられる。
反応があるところを矯正して、もう一度座ってもらい腰をそらしてもらう。
痛みはない。先ほどの痛みがウソだったように驚いている。
経過を知るため次回の予約を取っていただいた。
2回目来院時で痛みは1割程度残る。治療し再発もないようなので、
治療を終了した。
(一言:急性の痛みは早い段階で治療を受けると
早く改善する場合が多いです。
腰痛 30代 女性
腰痛 30代 女性 伊勢崎市
2カ月前から特に右側の腰に痛みを感じる。
長い時間座っていたり歩いたりすると痛む。
特に前屈動作で痛みが増発。(痛みスケール5/10)
他に腰の張りや重さやつるような症状を訴える。
過去にぎっくり腰を経験してから腰の状態が良くない。
座った状態で体を曲げた(前屈)状態から戻すときに(伸展)痛み。
仰向けで両膝を曲げてお尻を浮かせると痛みが増発する。
関節受容器に神経系の伝達を促す。
動作で張りが残る筋群を調整する。
動作での張りがとれたようだ。
もうしばらく通っていただくことになる
a:18096 t:1 y:0